スマホと会話
毎週子供をスイミング教室に連れて行っている。 そのスイミング教室に、上の子が習っている間、下の子を連れてきて待っているお父さんがいる。
その父親、待っている間いつもスマホでゲームをやっている。下の子がお父さんに話しかけてもゲームに夢中で応えないし、下の子がスマホを覗き込んで掴もうとすると、不機嫌にしかりつけるのだ。
最近はこういう光景が至る所で見られるようになったのだが、なんとも寂しい気分になってしまう。 先日外食にいった際などは、子供3人連れた5人家族がいたが、食事が出るまでずっと親はスマホゲーム、子供が3DSをやって待っていた。
彼らにとって子供とはどういう存在なんだろうか。 子供に夢を見ないのだろうか。子供は情熱を注ぐ対象では無いのだろうか。自分の経験を伝え人生の楽しさを知らしめ、大きく羽ばたいて欲しい存在では無く、それはただの義務なのか。
親が子供でしょうがない。。
東大 医学部 その1
東京大学の医学部といえば、言わずと知れた日本最難関の学部・学科である。毎年東大には3000人も入るが、医学部は100人ちょっとで、東大の中でも別世界と言われる頭脳が必要だ。
良く知った同級生に、東大医学部に進学した人間が4人いる。 彼らがどんな人物だったか、軽く紹介しようと思う。
一人目は、小学校で同じ塾に通った同級生。 中学受験を経験した自分は、6年生には二つの塾を掛け持ちしたが、その両方で同じクラスになった。
当時中学受験といえば最も権威があったのは四谷大塚で、四谷大塚の定期テストといえば泣く子も黙る存在である。 四谷大塚で毎週日曜日に行われるテストは、上位100位だったかに入ると、全国に配布される結果に名前が掲載される。
受験戦争なんて世界が狭いもので、この四谷大塚の定期テストで上位のさらに上位に入るのは、自分のような凡人には到達できない領域で、だいたいメンツも固定されている。そんなんで、こちらはいつしか名前も覚えてしまうものである。しかもこのあたりの成績優秀者はみんな結局東大に合格する(東大を志望すれば)。
彼もまた上位一桁とかそこらへんの常連で、結局小学生から大学受験まで受験エリートのまま理3に合格して医学部に行った。
ただ面白いのは、そんな受験エリートだが決して机にかじりつくガリ便のタイプではなく、塾が終わると同級生と肩を組みながら街で悪さをしたり、いつも他人をからかって遊ぶのが好きな奴だったこと。休み時間もたいていジャンプとか読んでたので、始終勉強に打ち込むタイプでは無かったと思う。みんなに"親分"と呼ばれ、典型的なガキ大将。
ところが高校時代に会った時には、随分身も心も落ち着いた感じで、ガキ大将の面影が薄くなっていたのが印象的でした。今は医師としても研究者としても立派にやっているようです。
ちなみに一度だけ塾内の小テストで自分が彼を上回り、点数順で席が並べられるシステムだったので彼を悔しがらせたことがある。よほど嬉しかったのか、今でも覚えている。
1984年
ジョージ・オーウェルの「1984年」を読みました。
読んで数日は、その世界観が頭の中をグルグル回っておかしな気分になりました。 それくらい衝撃が大きかったですね。
内容はいわゆるディストピアものですが、読み始めてすぐに、映画「未来世紀ブラジル」を思い出しました。テリー・ギリアムが未来世紀ブラジルを、1984年版「1984年」と言っていた意味がようやく分かりました。全体主義の恐怖や、記録省・情報省・情報隠滅のためのダクトなど、世界観を作りだす要素が少しだけ形を変えて共通して出てくる所なんかも。
これを読む人は、あくまで小説の世界であって現実には起こりえないと思うかもしれませんが、一度全体主義や情報統制が強固になってしまうと、再び自由な世界に戻すことが如何に難しいことであるかを、想像させてくれます。
実際世界にはそういう状況に陥っている国がいくつもあるし、日本も近年は右傾化・全体主義の流れを感じます。自由は無条件で保証されているものではなく、命がけで守るものだという事を忘れないようにしたい。
本は最高の娯楽である
二か月くらい前に、電子書籍端末を初めて買いました。
楽天のKobo Aura Oneです。理由は、電子書籍端末をいくつか持っている同僚に聞いたら、『ポケットに入らない以上(画面は)大きければ大きいほどいい』とのアドバイスから、現時点で一番大きい電子書籍端末を選びました。
買ってその通り!と思いました。
今更ですが電子書籍ってほんと素晴らしいですね。普段専門書以外あまり本を読まなかった自分ですが、気付くとこの二か月で30冊以上読んでいたのです。
本って、伝えたいことは風景でも表情でも全部言葉にしなきゃいけないから、読むのに時間がかかったり、理解するのに困難があったりということもありますよね。 でもそれって、TVもゲームも無い時代では、何よりもエキサイティングでスリリングな娯楽だったと思うんですよ。
しかも本は読みながらも、自分の思考を邪魔されずに、好きなだけ時間をかけて行ったり来たりできる。
だから、世界中の叡智がひねりだしてこの世に産んでくれた傑作は、今でも最高の娯楽です。
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